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電子カルテの導入

エステサロンの経営において、業務効率化と顧客満足度向上は重要な課題です。日々の煩雑な顧客管理や予約業務に時間を取られ、本来のサービスに集中できないと感じていませんか?

その解決策の一つが電子カルテの導入です。しかし、ただ導入するだけでは不十分です。電子カルテの多くのメリットを引き出しつつ、潜在的な課題や導入時の注意点を理解しておくことが重要となります。

今回、エステサロンが電子カルテを導入する際に知っておくべきポイントを、メリットや注意点、導入事例などを解説します。

電子カルテとは

電子カルテとは、これまで紙で管理していた顧客の施術履歴、カウンセリング内容、予約状況、購買履歴などの情報をデジタルデータとして一元的に管理するシステムです。タブレットやPCで簡単に情報を参照・入力できるため、業務の効率化や情報共有の円滑化に貢献します。

電子カルテの相場

エステサロン向け電子カルテの費用相場は、導入するシステムの機能や規模によって異なり、初期費用は無料から数十万円月額費用は数千円のプランから数万円以上と幅広いです。

特にクラウド型が主流で、小規模サロン向けのシンプルなシステムでは月額5,000円〜15,000円程度、POSレジ連携やオンライン予約、高度な分析機能を備えたシステムでは月額15,000円〜30,000円程度、複数店舗展開やより高度なCRM機能を求める場合はそれ以上となることが一般的です。

電子カルテのメリット

エステサロンに電子カルテを導入することは、日々の業務から顧客サービス、経営戦略まで多角的にサロン運営を強化します。カルテ導入のメリットは以下の通りです。

顧客情報を一元化し、スムーズな共有を実現

電子カルテは、お客様の施術履歴、カウンセリング内容、予約、購入商品など、あらゆる情報をデジタルで一元管理します。これにより、どのスタッフでも必要な情報に瞬時にアクセスでき、情報共有が円滑になります。

また、担当者が不在でも一貫したサービスを提供でき、アレルギー情報なども共有されるため、施術の安全性が向上します。

業務効率を劇的に向上させる

手書きカルテの手間をなくし、記入・管理時間を短縮することが可能となります。過去の履歴や写真もすぐに呼び出せるため、カウンセリングや施術準備がスムーズになります。

オンライン予約連携で24時間予約受付が可能になり、電話対応の負担を軽減し、ダブルブッキングも防げます。また、売上データを自動集計・分析できるため、集計作業の手間を省き、経営判断を迅速化します。

長期的なコスト削減と経営改善を促進

導入費用はかかるものの、長期的には紙カルテの購入費や保管スペースが不要になります。これにより、業務効率化によりスタッフの残業時間削減や人件費の抑制にも繋がり、コスト削減に寄与します。

他にも蓄積された顧客データや売上データを分析することで、効果的な経営戦略を立てやすくなり、無駄な投資を減らし、サロン全体の収益性向上に貢献します。

高いセキュリティと情報紛失リスクの低減

紙カルテ特有の紛失や盗難、破損のリスクを大幅に低減します。データはデジタルで管理され、適切なアクセス権限設定や定期的なバックアップにより、情報漏洩のリスクを抑えることが可能です。万が一のトラブル時にも重要な顧客情報が保護されるため、安心感が向上します。

電子カルテ導入時の注意点

電子カルテの導入はエステサロンに多大な恩恵をもたらしますが、計画的な準備と潜在的な課題への理解が必要です。導入を成功させるために、以下の注意点を理解し、検討しましょう。

初期費用と月額費用以外の隠れたコスト

電子カルテ導入を検討する際は、提示された初期費用や月額費用だけでなく、追加で発生する費用にも気をつけましょう。

具体的には、システムの初期設定費やスタッフへの操作指導費、既存の紙カルテからデジタルへ移行するデータ移行費がかかる場合があります。

他にも、ハードウェア購入費や通信環境整備費、オプション機能の追加費用を把握し、総額で予算を組むことが大切になってきます。

スタッフのITリテラシー差を考慮し、十分な操作習熟期間を設ける

新しいシステム導入で多くのサロンが直面するのが、スタッフのITリテラシーの差と、操作に慣れるまでの時間です。特に、紙カルテに慣れたベテランスタッフは、デジタル操作に抵抗を感じたり、習得に時間がかかったりする可能性があります。導入直後の一時的な業務効率低下や操作ミスも想定しておきましょう。

また、ベンダー研修だけでなく、サロン内で定期的な勉強会や質疑応答の機会を設け、スタッフが安心してシステムを使いこなせるよう継続的なサポート体制を整えることが、導入成功の鍵となります。

顧客情報を守るための徹底したセキュリティ対策を確認する

エステサロンは、お客様の氏名、肌の状態、施術履歴など機密性の高い個人情報を扱います。そのため、電子カルテのセキュリティ対策は大切となります。

導入を検討する際は、以下の点を確認しましょう。

情報漏洩はサロンの信頼を大きく損なうため、セキュリティ対策には妥協せず、安心して利用できるシステムを選んでください。

ウイルス・マルウェア対策

ウイルス・マルウェア対策ソフトは、電子カルテを扱う端末(PC、タブレット、スマホ)に侵入しようとするウイルス、スパイウェア、ランサムウェアなどの悪意あるプログラムを検知・駆除・防御するためのアプリです。これらの脅威から顧客情報を含む電子カルテデータを守り、情報漏洩やシステムの機能停止を防ぎます

最新の脅威に対応できるよう、定義ファイル(パターンファイル)を自動で更新する機能や、不審な挙動を検出するヒューリスティック機能を持つものが主流です。システムを安全に稼働させ、日常的なセキュリティリスクを大幅に軽減する基礎的な対策となります。

ファイアウォール

ファイアウォールは、ネットワークの境界に設置され、内部ネットワークと外部ネットワーク(インターネット)の間を流れる通信を監視・制御するシステムです。不正なアクセスや、許可されていない通信が内部へ侵入するのを防ぐ「門番」の役割を果たします。

具体的には、通信の送信元・宛先・ポート番号などに基づき、あらかじめ設定されたルールに従って通信を「許可」または「遮断」します。OSに標準搭載されている機能のほか、より高度な制御が可能な専用機器やセキュリティソフトに組み込まれた機能もあります。

電子カルテサーバーや端末を外部からのサイバー攻撃から守るために極めて重要です。

VPN(Virtual Private Network)

VPN(仮想プライベートネットワーク)は、インターネット上に仮想の専用回線を構築し、安全にデータを送受信するための技術です。特に、院外や施設外(自宅や外出先など)から電子カルテシステムにアクセスする場合に重要となります。

VPNを利用することで、データが暗号化されたトンネルを通って送られるため、公衆Wi-Fiなどでも、通信経路上の盗聴や改ざんのリスクを大幅に低減できます。端末側のセキュリティ対策や多要素認証(MFA)等の併用が前提です。離れた場所からでも、社内ネットワーク相当の保護下で電子カルテにアクセスできるようにする仕組みです(端末の健全性確保は別途必要)。

バックアップ・復元ソフト

バックアップ・復元ソフトは、電子カルテデータやシステム全体を定期的に複製し、別の安全な場所(クラウドや外部ストレージなど)に保存するためのソフトウェアです。この対策は、ランサムウェア(データを暗号化して身代金を要求するマルウェア)攻撃、機器の故障、自然災害、人為的なミスなどによるデータ消失や破損からシステムを復旧させるための最後の砦となります。

重要なことは、バックアップデータを電子カルテ本体のシステムとは完全に隔離して保存することです。これにより、万が一メインシステムが侵害されても、過去の安全な時点の状態にデータを速やかに戻し、診療や業務の継続を可能にします。

システム障害やトラブル発生時の迅速なサポート体制を確認する

デジタルシステムは常に安定するわけではないため、予期せぬシステム障害や通信トラブルに備え、ベンダーのサポート体制は重要です。

トラブル発生時に電話、メール、チャットなど、どのような手段で、サロンの営業時間外や土日祝日でもサポートを受けられるのか、また、障害時の情報共有方法を事前に確認しておきましょう。

また、インターネットの接続が切れてもオフラインで使用できる機能がないかも確認しましょう。

電子カルテの選び方

必要な機能が搭載されているか

電子カルテを選ぶ際は、サロンの業務に必要な機能が揃っているかを確認することが重要です。予約管理、POSレジ、売上分析など、日々の業務を効率化する機能が搭載されているかチェックしましょう。

特に、予約管理やPOSレジ機能が一体型になっているシステムは、入力の手間を省き、業務効率を大幅に向上させます。

外部ツールとの連携は行えるか

外部ツールとの連携性も重要なポイントです。オンライン予約システムやSNSなど、普段から使用しているツールと連携できるか確認しましょう。

特に、LINE公式アカウントなどと連携できれば、顧客とのコミュニケーションを強化し、再来店を促すのに役立ちます。オンライン予約との連携は、ダブルブッキングの防止にも繋がります。

写真や動画を保存できるか

写真や動画の保存機能は、美容サロンにとって不可欠です。施術前後のビフォーアフター写真や、カウンセリング時の状態を記録することで、お客様のカルテをより具体的に残せます。

次回の施術内容をスムーズに決めたり、お客様に変化を実感してもらいやすくなったりするため、この機能の有無は必ずチェックしましょう。

集客機能が充実しているか

電子カルテの中には、集客機能を備えたものもあります。クーポン機能キャンペーン告知機能が付いている場合、新規顧客の獲得やリピート率向上に繋がります。

また、顧客の来店履歴を分析し、適切なタイミングでメッセージを自動送信する機能も効果的です。集客に課題を感じているサロンは、これらの機能が充実したシステムを選ぶと良いでしょう。

電子カルテに記載する項目

お客様情報

氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日などのお客様の基本情報はもちろん、来店回数や最終来店日などの履歴も記載します。これにより、お客様一人ひとりに合わせたサービス提供が可能になります。

また、紹介者情報や、次回の来店予定日なども記録しておくと、よりきめ細やかなフォローアップに繋がります。

カウンセリングで得た情報

お客様の悩みを深く理解するために、カウンセリングで得た情報は詳細に記録しましょう。

肌や髪の悩み、なりたいイメージ、生活習慣、アレルギーの有無など、お客様の個性や背景を把握することが重要です。

これにより、お客様に合ったメニューや施術を提案でき、お客様との信頼関係を築くことができます。

施術内容

施術の記録は、次回来店時にスムーズな対応をするために不可欠です。施術メニュー、使用した薬剤や化粧品、施術時間、担当スタッフ、そしてお客様の施術後の反応などを具体的に記載します。

さらに、施術のポイントや注意点、次回への申し送り事項などもメモしておくと、どのスタッフが対応しても一貫したサービスを提供できます。

同意書

特に、肌や体に影響を与える可能性のある施術(例:フェイシャル、脱毛、パーマ、カラーなど)を行う際は、施術内容やリスク、注意事項をお客様に説明し、同意を得た上で電子カルテにその記録を残します。

お客様の署名をタブレット上でデジタルデータとして保存できるシステムを選べば、ペーパーレス化が進み、管理も容易になります。

導入事例

株式会社Mahalo

電子カルテ導入前は、Excelで管理をしていたためバッティングをすることがありました。他にも営業時間外の電話予約がでいないため、予約の機会を損失していたそうです。予約作業以外では、紙で顧客情報の管理していたため、置き場所にも困っていました。

電子カルテを導入することで、ネット予約が可能となりバッティングの心配がなくなっています。お客様は好きな時間帯に予約することが可能なため、予約の機会を逃すこともなくなりました。また、紙での管理をなくしたことで、書類の置き場所に困らず、作業効率化にもつながっています。

エステティックTAMIKI

当初は他社の予約システムを利用していたが、予約から顧客管理、会計の一連の作業を連動したいということで導入しました。

まとめ

エステサロンにおける電子カルテの導入は、顧客情報の一元管理、業務効率の大幅な向上、そして顧客満足度の向上というメリットをもたらします。これにより、経営の透明性が高まり、データに基づいた効果的なサロン運営が可能になります。

しかし、導入を成功させるためには、費用の全貌を把握し、スタッフの習熟度への配慮、強固なセキュリティ対策の確認、ベンダーのサポート体制、そして既存システムとの連携性といった重要な注意点をしっかり押さえる必要があります。

これらのポイントを丁寧に比較検討し、自サロンの規模やニーズに最適な電子カルテを選ぶことで、業務のデジタル化は単なるツール導入に終わらず、貴サロンのさらなる発展と成長を力強く後押ししてくれるでしょう。

   

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